自分自身が幸せでなければ、
人を幸せにすることはできない。

会社のスタッフと

介護福祉の仕事というのは、「その人がその人らしく、豊かで幸せな人生を送っていけるように支援していく」こと。つまり「人を幸せにする仕事」です。しかし、実際の現場で、「収入を考えると将来が不安だ」「理想と現実にギャップがある」というようなヘルパーさんたちの苦悩を聞き、「人を幸せにする仕事をしているのに、介護する人が幸せでなければ、人(介護される人)を幸せにすることはできないのではないか?」と感じました。介護を受ける人だけが幸せになる、また支える側だけが幸せになる、それでは意味がありません。介護される人も、介護する人も、「納得のいく人生を送って欲しい」という思いが第一にあります。

2004年に会社を設立したのですが、2006年には障害者自立支援法が施行され、障がい福祉制度が大きく変わったことで、その後の経営について、拡大路線で行くか、縮小路線で行くか、という選択を迫られたことがありました。そのときに「何のために会社を立ち上げたのか」と考えました。それはやはり理想を達成させるためです。そのためには拡大路線しかありません。それで「会社を大きくしよう」と決断し、今に至っています。

現在、社員は150人。弊社が成長できた要因の一つとして、正社員中心の雇用をしてきたことが挙げられると思います。私たちの業界の7割以上がパート雇用と言われています。しかしそれだと所得も安定しませんし、結局やめていってしまいます。それは弊社の目指すべき方向ではありません。そこで、正社員中心の雇用形態をとることにしたのです。これは弊社の最も特徴的な部分といえるでしょう。24時間体制での介護サービスの実施や、利用者の急きょのサービス依頼への積極的な対応ができているのも、正社員が中心で活躍しているからです。

兄や妹家族とイルミネーションをバックに

また、しっかりとした企業にしていくには、成長を感じられる職場、休みが確保できるゆとりを持った職場、事業を黒字化させ、所得保障ができる会社、そういった環境も整備していかなければなりません。そのためには、会社の目指していくものをしっかり作り、それを内外に示していく必要があります。逆にそれを行わないと、組織の存在意義そのものも問われてしまいます。そこで、会社の屋台骨とも言える、企業理念、基本方針、行動規範などを明文化し、質の高いサービスを提供するため、社員教育にも力を入れるようになりました。

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